1コイル4パイプシステム
中間期または冬期では同じ建物内で冷房負荷と暖房負荷が同時に発生する場合があります。また暖房コイルの能力を適正に発揮するには「2コイル4パイプシステム」が必要になります。しかし、このシステムで問題になるのが割高になる設備費とランニングコストです。そこで、これらの問題を解決するため考えられたのが「1コイル4パイプシステム」です。
1コイル4パイプシステムの特長
- コイルは2個から1個になるのでコンパクトかつコストダウンにつながります。
- コイルの空気圧損が小さくなります。
- 冷水配管径が細くできます。
- 低負荷時、暖房時のコイルチューブの水速が確保され制御性が良くなります。
分流式空調システム
冷房時に負荷が減ったとき、冷却コイルでの除湿量が少なくなります。その結果、特に潜熱負荷の大きいときなどは、蒸し暑く大変不快な空間になってしまいます。この問題を解決しかつ大きな負荷変動に対してもスムースに対応できるよう考え出されたのが「分流式空調システム」です。
分流式空調システムの特長
- 再熱として還気を使うので、混合ロスがなく省エネです。
- 各通風ラインの吸い込み側にCAVまたはVAVを設けているので必要な空気量が保証されます。
- コイル、二方弁とも分割され、負荷に応じて順次制御されるので優れた制御性が得られます。
- 外気の取り入れは、排気と混気に設けられたVAVと連動しているので、室内のエアバランス制御が精度よく行えます。